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2009年05月25日

白内障手術 経過報告その2

文京区の眼科専門のT動物病院での
にぃにぃの白内障手術は失敗に終わっってしまった。

今後どうすればいいか、行き詰っていた。

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術後の経過も良くなる気配はなく、
結膜炎と白濁の進行は日に日に強くなっていった。

幸い見えなくなっっている素振りがない事だけが、
唯一の励ましだった。

年が明けすぐに、今の状態をかかりつけ動物病院のT先生に
相談したところ、

犬の白内障のことであれば、
成城の動物病院に眼科専門の先生が非常勤として来ている
どうぶつ病院があり、そこに診ていただいてみてはと伺い、
さっそく受診できるようにお願いした。

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それでも予約はかなり先になってしまい、
1カ月以上先になってしまった。

その間はかかりつけのT先生にお願いして、
マキシデックス、ヒアレイン、ミドリンPを処方してもらい、
予約までの間を在宅ケアでつないだ。

平成21年2月2日にやっと予約の日が来た。

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もともとある病院を借りている感じで、
全く別の組織であると女医さんに説明を受けた。

問診時に今ままでの経過の概略を話し、
専門医のK先生に診てもらった。
今までの経緯は、別ににして、
今どういう状態なのか診ましょうという事だった。

その結果、
1)正常とされていた右目も白内障が後皮質に存在する。
2)左目は術後2カ月では考えられないほどの白濁が存在する。
3)左目はぶどう膜炎を併発している。
4)IOL(眼内レンズ)は小型犬用のもので、にぃにぃにはあっておらず、
明らかにサイズが小さいため、中心がズレてしまっている。

持参していった術後のスリットの写真は、
ほとんど見てもらえなかった。


5)網膜剥離は起こしていない。
6)手術をしているので、水晶体がないためピントが合う事はなく、
遠くのものは見えているが、近くは焦点が合わないという状態。
7)見えているか、見えていないかで言うと見えている。

という診断を細隙灯だけで診断をされた。


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さらに、

8)基本的に手術の適応症ではなかった。
元来、犬種別でみても
ゴールデンレトリバーやラブラドールの
白内障の発生率は比較的多く、
生後6か月から3年の間に6〜70%は発生し、
これは先天性という診断ではなく、
後天性白内障で遺伝的要因がほとんどである。


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この白内障は、後嚢に発生し、範囲は限られたもので、
皮質全体が真っ白くなって失明するケースは、
糖尿病や腫瘍が存在しない限りなく、
ほとんどは手術に適応にはならない。

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アメリカでのリサーチでは、
2002年から2007年の間の5年間で、
アメリカ全土で約35000件の犬の白内障手術が行われ、
それらの中でゴールデンレトリバーはたったの2例で、
いづれも糖尿病性のものであった。

よって、にぃにぃがなぜ白内障の手術が必要であったか、
その理由がわからない。
とのこと。


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9)術後のステロイド点眼は普通は使用しない。
使っても2週間以内である。
現在、角膜に白濁が生じているが、
それはステロイドを長期に使用しているからで、
使用をやめれば白濁消失する。

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10)右目はごく小さな白内障があるが、
典型的なレトリバー種にみられるもので、
これが視力喪失させるようなものに進行するとは思えない。

11)網膜剥離は、超音波検査でなくても、確認がとれる。
前医の診断で剥離しているということだが、
その所見を見てみないとわからないが、
仮にその時点で剥離していたとしても、現在は認めない。

という事がK先生の診察結果で、
とても自信があるようにズバズバと話続けた。


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それならばと、一番心配している網膜剥離に関して、
前回がどうだったかという事よりも、
現時点で起きているかどうか、
正確な診断をつけるためにも超音波検査をして欲しいと頼んでみた。

すると、K先生はあっさりと、
細隙灯で網膜は確認できているので、
その必要はないと言いきられてしまった。


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では今後どうするればいいかとの問いに、

11)そもそもミドリンPは検査薬で、
治療薬ではなくこのまま使用することは
必要ないどころかあり得ない。
また、ステロイドは皮質に浸透して効果が
発揮するわけではないので、
表面だけに点眼続けても意味がない。

12)食事療法の必要性についても、
脂肪が白濁の原因であることは、
高脂血症の場合は起きる可能性はないわけではないが、
術前、術後の検査でそうでないと判断できるのであれば、
意味がある食事療法とは言えない。
もし、原因が脂質であるならば、右眼にも生じていいはずである。

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13)今回はセカンドオピニオンとして来院されたので、
前医ともう一度話をして、
今後の事を考えた治療を検討すべきである。

と提案された。
あるいは、かかりつけのT先生と話をして、
こで治療するかどうするか考えて来てください。


とのことだった。


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今後、前医の文京区のT病院に行くつもりはなく、
セカンドオピニオンとしてではなく、
今できる治療があるならば、
一日も早くその治療を受けさせてあげたい。

前医のS先生と今から話しをして解決できることではない何一つない。
かかりつけ医の先生には後から報告をすれば済むことで、
現在の状況が把握できたので、

それに対して今すぐにでも治療を開始ししたい


と、その場で返答した。


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ところが、


K先生は手術をしたのは、自分ではないし、
現在に点眼治療も私の考えにはないので、
今日は今までしてきた治療(点眼)と
食事療法も続けて下さいと言いきられてしまった。


今、2つとも意味のない治療であると、力説されたにも関わらず、
それを続けてくれという意味がわからなかった。


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もう一度、前医の先生の治療の内容には共感がもてず、
医学的根拠もないことが、よくわかったので、
ここで治療ができるのであればお願いしたいと、
深く頭を下げてお願いし直した。

すると、

K先生は、自分にはいろいろ治療の手段は持っている。
主治医と飼い主とスタッフが全員一丸となって、
にぃにぃの目が少なくとも今よりはよくなるようにしたいと思うが、
かかりつけの先生と話をして、ここにかかるか決めてた上で、
数ある治療の手段のなかから、にぃにぃに必要な治療を考えるので、
その治療の説明をする時間を設けるから、
一瞬でもいいから話して来てくれと、

逆にお願いされてしまった。


何が言いたいのか
やはりよく分からなかった。


自信満々のK先生は最後に、
自分の考えと違う治療(とても古い考えにもとづいた最新ではない治療)
を最初からしていなかったから、
その後の責任も自分にはとれないし、
どうなるかわからないし、その治療効果もわからない
と前医の治療内容を否定することを言い添えた。


前医の失敗した治療の尻拭いはしたくない
ということなのだろうか?


ここまで、言われると帰るしかなかった。

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ものすごい自信があるのはわかったが、
現在、意味がないどころか長期間使用はよくないと判断できる
ステロイド点眼や無意味な低脂肪食療法をかかりつけ医と
話をするまでは止めずに続けろ
と言えてしまうことは理解できなかった。


成城にあるどうぶつ眼科での診療費は、

初診料8000円
スリットランプ検査(細隙灯検査)5000円
倒像鏡眼底検査9000円
眼圧測定検査3000円
ジェネシス画像1500円
消費税1325円
−5円(サービス?)
合計27800円


実際に目の前に困っている患者を助けることが、
何よりも第一だと考える先生に出会えるまでに、
まだまだ時間がかかりそうと思えてならなかった。


にぃにぃの目がこの先、
良くなることはどうやらないようだ。

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もし、目が見えなくなったら、
そしたら、
喜んで目となり足となるから、
何も心配しなくていいから。

にぃにぃは大事な我が家の長女だから、

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お姉ちゃんとして、
大事な弟をいつまでも見守っていて欲しいから、
ずっと長生きしてそばにいて欲しいから。


もし、獣医の人がこのブログをみることがあったら、
気づいてもらい。

犬の心は海よりも深く、山よりも大きいから、
文句一つさえ言わない。

飼い主はその犬のためなら時間もお金も惜しみません。

それは、あなたが思う以上にとても深く、
あなたが思う以上に大きな絆で結ばれているからです。

だから、愛犬の心や体は飼い主の心や体の一部であると
自覚して、心ある治療を行う必要があることを、
そしてそれだけ素晴らしい仕事であるということを、
もっと、もっと、心に刻み、
もっと、もっと、知ってもらいたい。

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(今年の春、軽井沢の 星のや にて)


明日の医療が進歩することを願うように、
医に施するものの心の進歩も伴うことを願って。





ニックネーム yo4 at 23:59| Comment(20) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする